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今年のインフルエンザワクチン

インフルエンザのワクチンの形態には、弱毒化ワクチン(生ワクチン)不活化全粒子ワクチン不活化スプリットワクチンの三種類があります。弱毒化ワクチンはいわゆる生ワクチンと一緒で、インフルエンザの生ワクチンは米国のみで許可されています。不活化全粒子ワクチンは、有精卵で増やしたインフルエンザウイルスを取り出して、ホルマリンなどで不活化した(感染力を無くした)ものです。日本のインフルエンザワクチンは不活化スプリットワクチンですが、これは不活化全粒子ワクチンの中の、副反応(ワクチンを注射して発熱などの反応)を抑えるために、エーテルなどでその原因物質を除去したものです。

 前2種類の効果は高いのですが、日本の不活化スプリットワクチンは効果が低いことが分かっています。インフルエンザの免疫が全くない人(乳児など)では、ワクチンを注射しても抗体ができにくいのです。しかし、副作用は一番低くなっています。多くの成人は不顕性感染を含めて感染したことがあり、何らかの免疫があので、不活化スプリットワクチンの効果はあると言えます。しかし、新型のインフルエンザが流行したら、ほとんどの人が全く免疫がないので、不活化スプリットワクチンは効きにくいので、弱毒化ワクチンか不活化全粒子ワクチンが必要になるでしょう。

 弱毒化ワクチンは、体内で増殖して免疫を高めていくので、接種の回数は少なくて済みます。十分な免疫ができるまでに約ヵ月が必要です。不活化ワクチンは、免疫力が弱いため、回の接種では十分ではなく、何回か追加接種が必要になります。しかし、インフルエンザは毎年多くの人が罹患し、多くの人が接触しており、発症しなくとも不顕性感染で感染をしてる人が多く何らかの免疫を持っているので、13歳以上の人では1回の摂取で免疫がつくと考えられます。

 現在のワクチンの製造にはとても時間がかかります。管理されて育てられた6~12カ月の鶏の有精卵を使います。有精卵にインフルエンザウイルスを入れて数日間増やします。成人一人分のワクチンは約2個の有精卵が必要になります。昨年ワクチンが不足したのは、ワクチンの内1種類のウイルスの株が有精卵で十分に育たなく、他の株に変更したのですが、製造に時間が掛かり、十分の供給に間に合わなかったからです。

 ワクチンは、4種類のインフルエンザの株から作られます。日本では、夏冬逆の南半球で流行している株を参考にしたWHOが推奨する株や、日本で流行した株の分析などから、4月ごろに、国立感染症研究所インフルエンザワクチン株のための検討会議で、4種類の株を決定します。その後メーカーさんが製造して発売されるのが9月になります。

 今年のワクチンの株は、A型のH1N1pdm09(2009年に新型インフルエンザと言われた)から、A/Singapore(シンガポール)/GP1908/2015(IVR-180)という株、A型のH3N2(A香港型と言われる)から、A/Singapore(シンガポール)/INFIMH-16-0019/2016(IVR-186)という株、B型からB/Phuket(プーケット)/3073/2013(山形系統)とB/Maryland(メリーランド)/15/2016(NYMC BX-69A)(ビクトリア系統)の2種類、合計4種類の株から作りました。平年並みの使用量より少し多い供給量になる見込みです。

 去年(2017/2018)の東京でのウイルスは、560件のウイルス分析で、AH1pdm09(H1N1)が約21%、AH3(H3N2、A香港型)が約34%、B型が約45%でした。2016/2017では、それぞれ、1.4%、61.1%、22.2%でした。2015/2016では、それぞれ、44.8%、7.6%、47.6%でした。2014/2015では、それぞれ、0.6%、76.4%、23%でした。ここ数年は、A型に関しては、AH1とAH3とが交互に流行し、今年はAH3(H3N2)いわゆるA香港型が流行るかも知れません。

 いつ頃に注射するのが良いのでしょうか。注射してから効果が出るまでに2週間かかり、約5か月間効果が認められます。インフルエンザの注意報が出るのが、11月中ごろまでで、少なくなるのが3月末までですから、10月の終わりから11月の初めに注射するのがお勧めです。公費で10月から注射可能の市町村が多いですが、10月初めだと3月中頃に効果がなくなることも考えられます。でも良く外出する人で抗体が出来ていれば、外出中にインフルエンザの人から感染されると、免疫が高まる(ブースター効果)もあるので、そのような人は早く注射しても良いかもしれません。

 注意報はどのように発令されるのでしょうか。全国に約5000の定点医療機関があり(東京は419か所)その定点あたり週に10人以上で、その地区の注意報が発令されます(東京なら定点合計で週に4190人以上)。

 インフルエンザウイルスについては、次回お話しします。

投稿日:2018年10月4日
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新しいインフルエンザの薬

今年3月に、新しい抗インフルエンザウイルス薬が発売になりました。  

その名は、“ゾフルーザ”。XO(ノックアウト、~がない)と、 infuruenza で、Xofluzaと命名。                                  今までの抗インフルエンザ薬は、細胞の中で増殖したウイルスがその細胞から出ていくのを阻害するのに対し、細胞の中でウイルスが増殖するのを阻害する、全く作用機序が違う薬です。塩野義製薬が世界で初めて作り、世界で最初に日本で発売されました。 

できる限り、発症48時間以内に、成人では、”ゾフルーザ”20mg錠を2錠、80Kg以上は4錠を1回だけ服用します。

2000年12月発売の、“リレンザ”は、一日2回吸入で5日間、 2001年2月発売の、“タミフル”は、一日2回1錠づつ5日間服用、2010年10月発売の、“イナビル”は、2個の吸入薬を全部で8回吸入を1回やります。 

1回飲むだけなので、楽なのですが、副作用がでたら途中でやめることができません。”ゾフルーザ”と”イナビル”はその危険性があります。半減期は、”リレンザ”は2.6時間、”タミフル”は6.4時間と短いですが イナビル”67時間、”ゾフルーザ”100時間とかなり体内に残ります。

 副作用は、下痢、頭痛、肝機能障害です。発売前の治験では出ませんでしたが、他の抗インフルエンザ薬の副作用を鑑みて、重大な副作用として、“異常行動”が記載されてます。まだ発売されたばかりで、症例数が増えてくるともっと副作用が出てくるかも知れません。

この薬の利点は、インフルエンザの罹病期間は今までの薬とあまり変わりませんが(プラセボで約80時間、”タミフル”と”ゾフルーザ”はどちらも、 約50時間)、体内からインフルエンザウイルスが検出されなくなるまでの期間が短縮されます(プラセボで約96時間、”タミフル”は約72時間、 ”ゾフルーザ”は約24時間)。ということは、人に移しにくくすることができるということです。副作用が少なければ、第一選択の薬だと思います。 

80㎏未満の成人が1回の治療する薬価(2018年10月現在)は、  ”リレンザ”3058円、”タミフル”2830円、”イナビル”4280円、 ”ゾフルーザ”4789円です。 

今のところは予防投与は認められていません。他の薬は予防投与できます。インフルエンザになると重症化しやすい人(65歳以上、慢性呼吸器疾患、慢性心疾患、代謝性疾患(糖尿病等)、腎機能障害、などの患者さん)で、 同居する家族がインフルエンザに罹患した場合のみに適応があります。  しかし、保険は適応されず自費になります。               

受験生が自費で飲みたい場合、適応外使用ですから、副作用が出たときに “医薬品副作用被害救済制度”が使えません。

当院では、”ゾフルーザ”を採用しています。               

発症から早く診断できれば、早く服用して早く治ります。当院では発熱後3時間で測定できるインフルエンザの検査キットを採用しています        

 

投稿日:2018年10月2日
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体内時計、概日リズム(日光は大切です)

概日(がいにち)リズム(サーカディアンリズム)を生み出す遺伝子(時計遺伝子)とメカニズムの発見で、2017年にノーベル賞が3博士に授与されました。人間は24時間のリズムで変化しています。睡眠や行動の他、血圧、体温、心拍数、尿量、ホルモン、代謝、細胞分裂など、さまざまの生体機能は24時間のリズムで変動します。これをサーカディアンリズム(概日リズム)と呼びます。一般には「体内時計」と言ったりもします。

 体内時計による生体機能の変化によって、心筋梗塞や脳疾患が朝に多くなったり、アレルギー性疾患が夜間から明け方に多くなったり病気がでやすい時間が決まります。また、その人の体内時計によって、投薬の時間、量を決めれば、いっそうの効果や副作用の軽減が期待できることになります。このような治療のことを“時間医療”と呼びます。また、体内時計のみだれ自体が、高血圧症や糖尿病を引き起こす可能性があります。

 人の時計遺伝子は、10数個発見されています。時計遺伝子体内時計、すなわち24時間のリズムを作っているのはどのような仕組みでしょう。人は遺伝子の情報でたんぱく質を作っています。ある時計遺伝子がタンパク質(時計タンパク質)を作ます。そのたんぱく質が多くなると、別の時計遺伝子がそれを抑制して作るのが止まります。作られたたんぱく質は分解して量が減り、再びタンパク質を作る遺伝子が働きます。このリズムが24時間なのです。この“時計タンパク質”が体内時計のリズムに関係しているのです。睡眠リズムの周期が短くなる病気(家族性睡眠相前進症候群)がありますが、この病気では、時計遺伝子の変異による“時計タンパク質”の異常が原因であることが分かっています。また、“時計遺伝子”は、細胞分裂にも関与しています。

 世界は1日24時間で動いていますが、体内時計は、24時間よりも少し長いリズムで動いています(多くは10分くらい長い)。 では、そのズレはどうするのでしょうか。時計遺伝子は、左右の視神経が交わる、“視交叉”の近くの、“視交叉上核”にたくさんあります。光の刺激が、時計遺伝子をリセットしてくれるのです。それなら、最初から24時間ちょうどならリセットしないですむのでは? それは、季節や場所によって変化する環境に“時間合わせ”ができるからです。だから、朝、日に当たってリズムを補正するのです。補正出来る光の強さ(ルクス)は、1000ルクス以上が必要です。日光が10万ルクス、日中の窓辺で8000ルクス、部屋の電灯では800ルクス以下、コンビニでは1000ルクスくらいあります。夜にコンビニに長く居ると、体内時計の時間が2時間くらい戻ってリズムがおかしくなってしまいます。

 年4カ月24時間昼のみ(白夜、ビャクヤ)、年4カ月24時間夜のみ(極夜、キョクヤ)のある南極での実験では、体内時計が4時間くらいズレてしまうそうです。激しい労働をしている人では、リズムを補正出来るようですが、軽度の労働では、補正出来ないため、徐々にリズムが体内時計のズレの10分くらいずつズレていってしまいます。その補正をするため、最も明るいところでは、9000ルクスの部屋があるそうです。

ノルウェーやスウェーデンなどでは、極夜に近い季節があります。夜に寝つきが悪くなり、朝起きにくくなる病気があります。“冬季不眠”といわれ、これになる人が4人に1人いるともいわれてます。体内時計のリズム異常、“時差ぼけ”と同じ状態です。夏季に比較して体内時計が遅れた分だけ(1~3時間)、遅く寝て遅く起きたりすると症状が軽くなるようです。就業時間が遅くできればの話ですけれど。また、リズム補正するための、強い光を出す機械を使用することもあります。この“時差ぼけ”状態が続くと、不眠症、うつ病、高血圧症、メタボリック症候群、癌、骨粗鬆症などの疾患になりやすくなるといわれてます。

 ちなみに、トナカイは、白夜による影響を受けない生き物です。トナカイには体内時計のリズムはありません。だから“時差ぼけ”はありません。睡眠は夜にまとまった時間をとるのではなく、食物を食べた後にそれらを消化する時に短い睡眠をとることを続けます。

投稿日:2018年8月28日
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肩こり(肩をもむのは気を付けて 乳酸ではなくFF 筋膜ストレッチ)

日本人は“肩こり”の人が多いです。厚労省の平成16年の古いデータですが、“肩こり”の自覚症状がある人は、男性28%、女性35%いらっしゃるそうです。“肩こり”は、夏目漱石の“門”、樋口一葉の“ゆく雲”の中で、“凝っていた”とか“肩が張る”などから言われるようになったと書いてある本がありました。外国語には、“肩こり”に当たる名詞がなく、“肩が硬い”などの表現をするそうです。

 なぜ、日本人に多いのでしょうか。筋肉がしっかりしている人には“肩こり”が少ないそうです。日本人は、椎体のカーブが緩い、猫背が多い、食事で箸を使う、お辞儀する、畳に座る、肩に対する意識が強い、など色々なことが考えられます。 

 “肩こり”になったとき、みなさんどうしていますか?一番やってはダメなのは、硬くなっている肩を“強くもむ”ことです。その肩には、疲労物質、発痛物質が溜まっています。揉むことでそれらの物質が血液に運ばれて痛みが軽減すると思われます。その時は気持ちよいのですが、硬くなった筋肉を強く揉めば、毛細血管などが切れたり、細胞が破壊されてしまったりして、翌日に再び痛みが出現。昨日揉んでもらったのに・・・となるのです。何度も揉んでもらうためにリピートすることになります。ずっと治らない状態になってしまいます。

 接骨院、整骨院、鍼灸院などで、あん摩、マッサージ、指圧などを行うには、国家資格が必要になります。柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師、鍼灸師などです。資格がなくても、身体を揉む仕事ができます。“あん摩”、“マッサージ”、“指圧”の言葉は使えませんが、“手もみ”、“もみほぐし”、足つぼマッサージ“、などの名前を使用します。問題は、資格が無くても誰でもいつからでも揉む仕事ができることです。また、国家資格を取れば、研修などしなくてもすぐに開業できるということです。普通は、国家資格を取得してから、何年も研修してから開業していましたが、最近では研修期間がとても短いことも多いそうです。同じように見えても、ベテランのしっかりした施術者と、そうでない人を区別するのは難しいのが現状です。強くもむような施術をするところは気を付けてください。

 “肩凝り”は、すごく筋肉を使ったことでなる筋肉痛とは違います。ストレス、不良姿勢や運動不足などが関係します。局所の“筋肉疲労”と“脳疲労”とが、疲れや痛みの原因になります。“筋肉疲労”の痛みは、“乳酸”が原因といわれてましたが、活性酸素によって作られる蛋白 “fatigue factor(FF)” が関与しているそうです。そして、その後に作られる、“fatigue recovery factor(FR)” がFFを中和して、細胞の修復を促進します。FRは筋肉を動かしてる方がたくさん出るそうです。“脳疲労”は、ストレスなどによって起こる、自律神経の機能低下が原因になっていると考えられます。楽しい仕事と、いやな仕事では、同じような仕事量でも、“肩こり”の感じ方が違いますよね。リフレッシュすると“脳疲労”が改善して、“肩こり”が楽になることありますよね。自律神経の機能低下を改善するにはどうしたら良いでしょうか。誰かと、楽しんで気持ちよく、汗をかく運動が一番です。ドーパミン、セロトニン、ノルアドレナリンが関係します。

 局所の痛みについては、首、肩周囲の外側の筋肉と、重い頭を支えている肩甲骨の内部の筋肉(インナーマッスル)に原因があります。治療法はその筋肉の血行を良くすることです。マイクロ波などの温熱療法も効果あります。また、それらの筋肉のストレッチ、特に筋膜のストレッチが必要です。専門の施術者にやってもらうのも良いし、自分でやることもできます。ストレッチの方法はいろいろありますが、筋膜を引っ張ってあげるイメージです。シーツのしわをきれいにするのに、縦や横に引っ張るのでなく、対角線で引っ張るのが良いのと同じです。体を捻って、前後に曲げるイメージです。また、肩甲骨の内部の筋肉は、手を体に付けて、肘を外にして回して、肩甲骨をグルグル回すイメージでストレッチングすると良いでしょう。

 それでも痛みが軽減しない場合は、危険な病気もあるので、内科や整形外科などの受診をお勧めします。狭心症、頸部血管障害、頸部神経障害、整形学的な骨の病気などいろいろな病気があります。

投稿日:2018年8月24日
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掌蹠膿疱症とビオチン(ビオチン、ビタミンB7、ビタミンHとは何でしょう)

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)”という病気を知っていますか。手掌と足底に小さな水ぶくれがたくさん出現し、良くなったり、悪くなったり、季節的だったり、何年かごとだったりします。自然に治ることもあるので医者に行かないこともあります。中には、ステロイドの軟膏だけで何年も治療されている患者さんもおられます。掌蹠膿疱症は全身病の一部の場合があり、知らないうちに全身に病気が拡まってしまう患者さんもおります。

 治療の基本は、外用薬である、ステロイド軟膏、ビタミンD3軟膏。内服ではビタミンA誘導体の他、症状緩和のために、抗アレルギー薬、非ステロイド抗炎症薬などです。患部に紫外線を当てる治療もあります。昔は患部に薬を塗って紫外線を当てるPUVA療法でしたが、時間もかかり、水ぶくれや色素沈着の副作用があります。現在では紫外線の波長を変えた、ナローバンドUVBエキシマライトなどがあります。しかし、完治せずに病院に通い続ける患者さんもおられます。

 原因ははっきりと分かっていませんが、喫煙者に多く(男性70%以上、女性90%以上)、特に中年女性に多いです。どこかに慢性的に感染を起こしている、“病巣感染”がある場合(扁桃、歯周、畜膿、虫垂など)があります。銀歯などが原因になることがあり、その抜歯で完治する患者さんもいます。病巣感染の治療で改善される患者さんもおられます。また、扁桃との関係が強く、扁桃を摘出すると完治、改善される患者さんが多くみられ、症状が中等症以上の患者さんは、扁桃摘出で90%の効果があるという報告があります。また、後述するビオチンとも関連があると言われてます。

 掌蹠膿疱症は、皮膚科疾患だけでなく、全身の疾患の一部の場合があります。(だから扁桃摘出で改善する患者さんがいる) 関節の痛み(関節炎)が10~30%みられ、その多くは鎖骨の内側の端(喉の下方の左右)の周囲(胸肋鎖骨関節)に起ることが多いです。脊椎、腸骨、大腿骨、膝、手指に起ることもあるので、別々の病気と思われることもあります。中には、“SAPHO症候群”という、掌蹠膿疱症と関節や骨の炎症、関節の骨化、にきびなどが起きる病気もあります。この病気の患者さんが扁桃摘出で90%近く改善した、いう報告もあります。

 どうしてかは分かってませんが、”ビオチンの投与で掌蹠膿疱症が完治した、改善されたという患者さんがおられます。私も経験があります。掌蹠膿疱症の患者さんは、ビオチンを使用してみることをお勧めします。

 ビオチンとは、ビタミンB7とかビタミンH(ドイツ語の皮膚の意味、Haut)とも呼びます。腸内細菌が作ってくれるので欠乏することはまれです。卵白のみを蛋白源としてたくさん摂取する人は注意が必要です。卵白の“アビジン”という蛋白がビオチンと強く結合してビオチンの効果を消してしまいます。そのため、皮膚炎、疲労感、筋肉痛、食欲不振、味覚異常、神経障害などのビオチン欠乏症の症状が表れます。生卵で卵黄と一緒に食べれば、卵黄の中の豊富なビオチンと結合するので、腸内のビオチンは影響されません。また、アビジンは熱で結合しにくくなりますが、ビオチンも変性して効果がなくなります。 半熟にすると、ビオチンは破壊されずにアビジンの結合力のみ減少します。卵からビオチンを摂取するには半熟にすると良いでしょう。

手足だけでなく、全身に出る場合は、”膿庖性乾癬”という難病(特定疾患で公費助成負担の対象)かも知れないので、専門の皮膚科への通院をお勧めします。

投稿日:2018年8月17日
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