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干し椎茸(グアニル酸) (うまみ成分のグアニル酸の摂りかたを教えます)

今回は、“干し椎茸”についてのお話です。

 うま味成分は、グアニル酸グルタミン酸イノシン酸に代表されます。グアニル酸”干し椎茸”、グルタミン酸はコンブ、チーズ、ノリ、トマト、イノシン酸はカツオ節、マグロ、鶏肉、豚肉に多く含まれます。グアニル酸とグルタミン酸が混ざると、うまみがとても強くなります

”干し椎茸”のうま味成分は“グアニル酸”ですが、これを十分に多くするための調理法があります。干しシイタケには、“リポ核酸”があり、それが酵素によって“グアニル酸”になります。まず、水で戻すときに5度の冷水で、冷蔵庫で5時間かけると、“リポ核酸”が増えます。水にも流れ出ています。この“リポ核酸”を“グアニル酸”にする酵素は、60~70度で働くので60~70度の温度で20分加熱すると、十分多くなります。50度前後では、リポ核酸がグアノシンになってしまい、80度以上だと酵素が働かなくなりグアニル酸が少なくなります。グアニル酸には、血液をサラサラにする効果もあります。

”干し椎茸”には“ビタミンD2”が含まれています。骨を作るのに必要なカルシウム(Ca)等の吸収を助け、抗腫瘍作用も期待できます。カリウム(K)や食物繊維も含まれています。ちなみに、ビタミンD2やカリウムは“キクラゲ”に豊富に含まれます。ビタミンD2は”干し椎茸”の中では、ビタミンD2そのままでも含まれますが、“エルゴステロール”の形で多く含まれ、これに日光を当てると“ビタミンD2”になります。食べてから日光に当たれば、皮膚でビタミンD2に変化させてくれます。しかし、”干し椎茸”を直接日光に当てれば、ビタミンD2になるので、食べる前に1~2時間日光に当てておくとビタミンD2が増えます。1週間位は増えた状態です。ビタミンDは脂溶性といわれているので、少量の脂か油と食べたほうが吸収が良いかもしれません。

”干し椎茸”には他にも効果があります。骨粗鬆症の予防、コレステロール降下作用、血圧降下作用、抗酸化作用、肝障害抑制作用、抗インフルエンサ作用などの報告があります。

余談ですが、グアニル酸の“マイタケ”とグルタミン酸コブ茶を使って体に良い料理法を紹介します。①マイタケ100gを2cm幅に切る ②強火で1分間フライパンを予熱する ③少量のオレイン酸油で30秒間炒める ④裏にして30秒間炒める ⑤昆布茶、塩少々混ぜて30秒炒める ⑥皿に移して2分間放置して召し上がれ。マイタケには、MXフラクションの抗腫瘍作用、抗ウイルス作用と、MDフラクションのコレステロール生成抑制・排出促進、糖尿病の予防・改善、降圧作用などの報告があります。

投稿日:2018年8月16日
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うつ病(なぜ薬を飲み続けるのか、薬が増えるのか)

今回のブログは、学術的に基づく内容ではなく、私の私見のようなものなので、専門の方や経験者からのご批判もあるかも知れません。ごめんなさい。

うつ病での疑問は、なぜうつ病患者さんが増えているのか?(新しい抗うつ病が販売されなかった国では患者が増えず、アメリカや日本で販売されてから急にうつ病患者さんが増加した) なぜ駅の近くにうつ病のクリニックがこんなに増えてきているのか? なぜたくさんの薬を飲み続ける患者さんが多いのか? ずっと薬を服用している患者さんがいらっしゃるのはなぜ?(薬では治らないということか)

薬物療法で治る場合もあるでしょうが、カウンセリング精神療法の方が病気を完治させられるのではないでしょうか。保険でできるのは、認知行動療法精神分析療法です。しかし、精神科がある所で、精神科医が、45分以上診察しないとダメなので、なかなかやれないのが現状です。一人の患者さんに時間をかければ、たくさんの患者さんを見ることができなくなるでしょう。普通の診療でのカウンセリングを長くしようとすれば、1日に診られる患者数が少なくなるので、利益が少なくなってしまいます。患者さんを月に何回も通わせるため、薬の処方が短期にするお医者さんが居るかも知れません。

 2018年9月に、“公認心理士”という国家資格の資格試験が始まります。カウンセリングが保険点数に加わる可能性もあるかも知れません。しかし、一人の“公認心理士”の給料を賄えるほどの点数がつくとは思えません。現時点では、薬を使用しないで、カウンセリング精神療法を受けるには、自費診療となるのでかなりの費用が必要になってしまいます。

 うつ病は本人にとって、とてもとてもつらい病気です。本人は頑張ろうとしているのにうまくできない。根が真面目な人が多いからさらに頑張ろうとします。性格的には、“固い”人が多いので、ポキッと折れてしまうことがあるのです。十分頑張りすぎているので、他人が、“頑張って”などというのはひどい事なのです。健常者が理解することはかなり困難です。

 うつ病は薬で治すものでなく、うつ病になった経緯を分析して、間違った価値観や判断を是正することが必要だと思います。それは他人の力が必要です。子供の時の生活環境、親や親族の関わり方などを深く掘り下げて、今の性格や価値観、物の考え方、感じ方が、どのようにして出来たかを分析し、それを変えてゆく必要があります。

 完全に病気になってしまうと、なかなか病気が改善することができずに、薬漬けになって、社規復帰が困難となってしまう場合もあります。専門のすばらしい先生がたくさん居られるので、お金を使えるなら、探して治療を受けてください。薬から離脱してください。そして本当に完治してください。

受けられなければ、薬漬けにしない専門医もたくさん居られます。よくお話を聞いてくれる先生、薬を増やさない先生、薬から離脱する計画をしっかり立ててくれる先生を探してください。

どんな人でも、日によって、時間によって気分は変わるものです。医師に調子が悪いと伝えただけですぐに薬を増量されたら、いつまで飲むのかを聞いてください。どんどん薬の量が増えないよう気を付けてください。眠れないからと睡眠薬が増えていくのも気を付けてください。普通なら、眠れなくても死にません。

投稿日:2018年8月15日
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高尿酸血症と痛風(尿酸が高いのは痛風とは限りません。発作時に尿酸降下薬は使用しない)

血中の尿酸が7mg/dl以上あると、”高尿酸血症”と呼びます。関節炎を起こすと痛風”と呼びます。正確に”痛風”の診断は、起こしている関節炎の関節液を採取して、顕微鏡で尿酸の結晶を確認するのですが、そこまではまずやりません。”痛風結節”という”関節の瘤”を認めても診断されますが、長く痛風になっている人でも、5~7%と頻度が低いです。一般的には、関節炎の状態から判断することが多いです。尿酸値は痛風発作時に低下することもあり、診断的価値は低いです。

女性では、尿酸値が男性より1.5mg/dl位低く痛風になりにくいです。成人男性の約30%に高尿酸血症を認めます。痛風の有病率は、約1%程度です。

尿酸は、経口からが20%と意外に低く、残りの80%は、細胞が分解された”老廃物”とエネルギーの”燃えかす”です。運動が体に良いからと、激しく運動すると、エネルギーがたくさん使われて、痛風発作が出やすくなります。

痛風発作が起こりやすい場所は、”足の親指の付け根”が一番多いですが、足の甲、足関節、アキレス腱、膝、肘などでも起きます。

痛風は、”腎障害”、”尿管結石”になりやすく、高血圧脂質異常症糖尿病肥満と合併しやすく、虚血性心臓病狭心症心筋梗塞)や脳梗塞の原因に関連するから治療が必要になります。

痛風になったら治療の継続が必要です。痛風でない高尿酸血症の場合の治療はどうするのでしょうか。尿酸値が9mg/dl以上は治療が必要です。8mg/dl以上で、合併症腎障害、尿管結石、高血圧、脂質異常症、糖尿病、肥満、虚血性心臓病など)がある場合は治療が必要です。その他は生活指導で良いです。

尿酸降下薬には尿酸排泄促進薬尿酸生成抑制薬があります。尿酸排泄促進薬(プロベネシド、ベンズプロマロンなど)は、肝障害に気をつける必要があります。(使用開始6カ月は毎月肝機能検査が必要です)また、尿管結石の頻度が高くなるので、尿をアルカリ化(海藻、大豆、干し椎茸、ホウレンソウ、ゴボウ、ニンジンなどで)することが望ましいです。腎機能障害がある場合は作用が減弱するので、尿酸生成抑制薬(アロプリノール)に変更が望ましいです。その際、腎機能障害の度合いで、投与量を調節する必要があります。

急激な尿酸の低下は痛風発作を誘発させます。特に痛風発作時は大量の鎮痛解熱剤症状を治めてから、尿酸降下薬を少量ずつから使用します。

利尿剤、β遮断剤、テオフィリン剤、少量のアスピリンでは、尿酸値上昇させることがあります。肥満ストレスは痛風になりやすくなります。アルコールは、それ自体が分解して尿酸を作ります。アルコールの種類より、アルコール量に比例して痛風になりやすくなります。(赤ワイン1杯は尿酸値が低下する、という報告がありますが、飲み過ぎれば増加します)肉類の摂取、砂糖入りのドリンク、果糖の摂取でも痛風になりやすくなります。適度な運動やコーヒーを多く飲むと、痛風はなりにくくなります。

 

投稿日:2018年8月13日
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腸内細菌(免疫は腸内細菌が一番関与している。良い腸内細菌を増やすには)

腸内フローラ”という言葉を知っていますか?フローラとは”お花畑”の意味で、ある器官に生育するすべての細菌のことで、常在細菌叢(そう=草むらのこと)とも呼ばれます。”腸内フローラ”とは、腸内に住んでいるすべての細菌の集まりを表します。善玉菌悪玉菌日和見菌に分けて言われることが多いです。それぞれ、2:1:7の割合が健康だと言われています。しかし、人それぞれに、自分の健康な比率や菌の種類があるようです。悪玉菌が良い作用することもあるようで、はっきりと善悪の区別は難しいようです。

腸内の細菌数は100兆個と言われてますが、500~1000兆個と言う研究者もおられます。成人では、その約10%が、善玉菌と言われる”ビフィズス菌”です。腸内に何十兆もビフィズス菌が居る所に、腸まで届くビフィズス菌がいったいどんだけ~の数があれば加勢できるのでしょうか?また、自分のではないビフィズス菌が、届いてもそこで生着できるのでしょうか?ビフィズス菌は生きたまま届かなくても効果があるのはどうしてでしょうか?!

遺伝子、性別、年齢、病気、免疫、食生活、生活習慣などの要素で、その人の”腸内フローラ”が決定されるのでしょう。”便移植”という治療法がありますが、移植した菌が生着しないことも多いのではないでしょうか。例えば、”ヤセ菌”といわれる、クリステンセネラセエという菌を移植しても生着できず、自分の中に居る菌を育てなければダメなことがあるようです。

善玉菌である、乳酸菌ビフィズス菌酪酸菌(フィーカリバクテリウムなど)は、乳酸、酢酸、酪酸を作り、腸内は酸性の環境となります。前のブログに書いたように、病原性大腸菌やウェルシュ菌などは酸性では増えません。

免疫やアレルギーを改善するヨーグルトがたくさん作られています。乳酸菌は、小腸に多い免疫組織に作用して、免疫やアレルギーの改善をします。人の免疫は、70~80%腸で行われていると言われています。

ビフィズス菌は、酢酸だけでなく乳酸も産生するので、厳密には乳酸菌の一種でもあります。酸素がないところ、大腸に生息し、オリゴ糖を分解して酢酸と乳酸を作ります。酸性の腸内環境は、悪玉菌を抑制して悪玉菌が産生する有害物質(アンモニア、アミン、硫化水素、発癌物質)を少なくします。腸管運動も改善します。ビフィズス菌は、ビタミンを生成したり、免疫にも影響します。

良い腸内フローラにするには、善玉菌に”エサ”を与えなければなりません。オリゴ糖ビフィズス菌に必要です。オリゴ糖は、大豆、ゴボウ、アスパラガス、玉ネギ、バナナなどに含まれますが、市販のオリゴ糖が便利です。一日量は、粉なら5~8g位、30%のシロップなら15~25ml位(ペットボトルのキャップで3から5杯)です。ビフィズス菌乳酸菌は、胃酸や胆汁で壊されると、その菌体成分が”エサ”になります。生きたまま届かなくても良いのです。ヨーグルトやビフィズス菌製剤を利用すると良いでしょう。そして、食物繊維が必要です。特に”水溶性食物繊維”が重要です。エシャロット、ゴボウ、納豆、オクラ、アボガドなどに多く含まれますが、”寒天パウダー”がお勧めです。一袋500円位と安く、一日小さじ1杯を何かに混ぜて摂取してください。

 

 

投稿日:2018年8月9日
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うんち(便)の話(便で体の状態が分かります。痔と癌の区別はしっかり診察が必要です)

うんちからは、いろいろな体の状態が分かります。うんちから色々な”便り(たより)”が届くと教えてくれた先生がいました。形、色、臭いなどで病気が分かることがあります。

うんちの成分は何でしょうか?食物と水を摂取すると消化液が出ます。消化液は、唾液・胃液・十二指腸液・胆汁液・膵液で、それぞれ1~2リットル、合計約7リットルとかなり多いのです。その食物・水・消化液は、小腸で速やかに消化吸収されます。(小腸で急速に水分吸収されので、スポーツなどよほど速く水分補給する時以外は、塩分、カリウム補給すれば、スポーツドリンクではなく、どんな”水分”でも良いのです。糖分の多いドリンクの大量摂取は、ビタミンB1不足に注意が必要です。前のブログ参照してください。)小腸で水・消化液の水分の80%が吸収されます。昔の教科書では、水分のほとんどが大腸で吸収されると書いてありました。残った“食物のカス”と残りの水分20%が大腸へ行き、そこで残りの水分のほとんどが吸収されます。

最後に残ったものが”うんち”です。成分は、水分が70~80%で、残りが、腸内細菌の死がい、落ちた腸粘膜の細胞、そして”食物のカス”です。 ”食物のカス”は約5%位と、意外に少ないですね。

便の水分量が、70%未満では硬く、80%以上では軟便、90%以上では水様便になります。赤ちゃんの便は、酸性(PH4.5~5.5)で黄色、成人は酸性(PH5.5~6.0)で黄土色です。アルカリ性(PH7~8)では、茶色、こげ茶色で、病原菌の大腸菌やウェルシュ菌が発育しやすくなります。

便の色は、胆汁のビリルビンが関係していています。色がない場合(白色便)は、胆汁が腸に出ていない可能性があります。善玉菌が抗生物質などで減少すると、緑色の便になることがあります。黒色便、コールタールのような便は、胃・小腸・盲腸あたりの腸からの出血が疑われます。血液が酸化して黒くなります。血便は、内痔核(外痔核は痛いが内痔核は無痛)が多いのですが、癌、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)、大腸憩室炎、虚血性腸炎(便秘で起きることがある)もあるので、必ず病院で肛門の中を見てもらってください。当院の外来ではすぐに検査できます。見ないで痔の薬だけもらっていた患者さんの中に、進行性直腸癌だった患者さんを何人か見させてもらいました。

便臭がひどい場合、アリシンの過剰摂取(前のブログ参照)、肉の過剰摂取も考えられます。悪玉菌が増えると悪臭が強くなります。善玉菌を増やす必要があります。

投稿日:2018年8月7日
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